日本では貧困家庭に生まれた子ども達が、お金がないために
十分な教育を受けられなかったり、働くために進学を諦めたり、
必要な医療を受けられなかったりすることを強いられています。
そのため、子ども達自身も将来的に貧困に陥ってしまう
「貧困の再生産」が大きな問題となっているのです。
日本の不条理な仕組みと照らし合わせながら
「子供の貧困」を考えてみましょう!
生活保護家庭の子供は大学に行っちゃダメ
日本の不条理を紹介しながらムカついてくるのですが・・・
これを知って対応策を考えた方が賢明です。
憲法でうたう「健康で文化的な最低限度の生活」を過ごすため、
私達には生活保護というセーフティネットを頼る権利があります。
例えば・・・
病気や怪我などで働けなくなってしまって、実家も頼れない時。
働いても賃金が低すぎて、とても家族を養えない時。
役所に言って相談すれば、私達は支援を受けることができます。
「最後のセーフティネット」と言われる生活保護ですが、
そこには・・重大なミス?があります。
それは・・生活保護家庭の子どもたちは、大学進学ができない、
というものです。
私達の世代では大学に行くことはある種の特殊な、ともすれば贅沢なことでした。
税金を使ってそこまでは・・という考えだったのでしょうか?
しかし現在では、安定した仕事につき、貧困の連鎖から抜け出すためには、
大学進学という道は非常に有効ですし、優秀な子供が貧しい家庭故に進学できない
と言うのは少し悲しすぎます。
大学を出たからってどうよ?と言う問題ではなく、
行きたいけど行けない・・・
国が貧困の再生産を強化するような政策は、ナンセンスだと思いますね。
抜け道としての方法
生活保護を受けていても、「世帯分離」という方法もあります。
進学する子どもだけ世帯から外してしまうことで、
その子は大学に進学することはできます。
世帯分離した分だけ、生活保護費は数万円減ります。
進学した子どもはその分をアルバイト等で稼がなくてはなりません。
削減された保護費と、そして学費や生活費のために
勉強する時間を削らざるを得ない、生活保護家庭の子どもたち。
「子どもの貧困をなんとかしたい」と政府が言っているのであれば・・・
もう少し、違う制度に改善するべきではないでしょうか?
妊娠したら高校退学させられる?
全国の高校において、妊娠した場合、退学させるというルールになっています。
例えば、岩手県教育委員会の制定する
『岩手県立高等学校の管理運営に関する規則』の中には、
懲戒規定があり、具体的事例表を定めています。
その中には性的暴行(レイプ)と並んで、妊娠を退学処分としています。
(出典:「第189回国会 予算委員会 においての泉健太議員による
妊娠退学についての質問
え~~ちょっと待って待って~~www
レイプと妊娠って、なんで同列?
しかも、妊娠「させた」方じゃなくて、「妊娠」「した」方を、ですよ。
有り得ない事例もあるようです。
また、京都の高校では、妊娠した生徒にハードな体育実技を要求して、
できないなら休学しろ、と「勧めた」事例もありました。
「妊娠中の高3女子生徒に体育の授業を要求 京都の高校、休学勧める」(産経新聞)
高校生で妊娠した女の子が、退学させられて、その後どういう人生歩むことになるのか?
ほぼ99%、妊娠させた方の男は責任取れないまま逃げちゃいます。
女の子はシングルマザーとして、働きながら子どもを育てていきますが、
高校中退で安定した仕事につける確率は相当低くなります。
当然貧困化するリスクが上がり、子どもに教育投資できず、
子どももまた貧困化していく可能性が高まります。
学校が貧困を生み出しているのでは?
『妊娠退学』の統計は存在もなく、各都道府県の教育委員会、
そして各学校の校長に任せられているようです。
『自主退学』として処理されて公的な証拠はないのです。
なんとか高校は卒業してもらわないと・・・これからの
将来を考えたら妊娠したら「退学」ではなく・・
「家庭」の問題でもあるような気もします。
気がついたらどうにもならない状態になっていた・・
そんな事例は結構あります。
そこに「親」があるなら・・「娘」の体調をチェクするのも必要です。
悲しい結末にならないように・・・
低所得のひとり親の給付金支給が4ヶ月に1回
低所得のひとり親には、児童扶養手当という給付金が支給されます。
月最大で4万2000円、子ども2人目は1万円というわずかなものですが、
これがひとり親家庭のライフラインになっています。
この児童扶養手当、役所から振り込まれるのが、4ヶ月に1回です。
3ヶ月目の最後の方はもうほとんど手持ちのお金がなくて、
でも・・ガス代は払わないといけない、消費者金融や闇金に借りてしのいで・・・
利子がすごいことになって、雪だるま式に借金が増えて、破綻して行く・・・
県営団地を立ち退きをさせられるその日に、中1の娘を運動会の
ハチマキで母親が首を絞めて殺した事件が銚子市でありました。
「4ヶ月分計画的に使えば、なんの問題もないじゃないですか」
役所の人は言います。(あなたの給料4ヶ月1回でしのげます?)
厚労省さん、年金が2ヶ月に1回、生活保護は毎月支給、
児童扶養手当は4ヶ月に1回。
年金暮らしの高齢者も「毎月支給にしてください」と
声を大にして叫んでいるのですが・・・
役人も厚労省さんもきっと「貧乏」の経験がありません。
知識はあっても「貧困」の経験がないのです。
ランドセルの値段にビックリ
孫がもうすぐ小学校1年生なんでランドセルを娘からせがまれる
おじいちゃん、おばあちやんが、ランドセルの値段にビックリしています。
7万~10万とかするようです。
最低ラインでも、3万円代。
それ以外でも、絵の具とか、習字道具とか、体操着とか色々いるようで・・・
中学に入学するとさらに制服とかで、これも3万~7万円くらいかかります。
義務教育っていいながらお金かかりすぎてません?
アルマーニの標準服も話題になりましたよね~~ww
貧富の差なく、誰しも平等に学べることで、
身分の固定化を防ぎ、誰しも生まれに関係なく
活躍できる社会をつくろう、ってのが義務教育の理念
習字道具にしろ、お裁縫道具にしろ、未だに新品状態で
子供の小学生の頃の品が転がっていますが・・・
学校が支給して使い回しすれば無駄な経費要らないと思いますよ!
「学校指定」なら、なおさら、学校指定の文房具屋学校側がまとめて買って
支給ですればいいのでは?
制服も洋品店への公共事業ですよね?
その公共事業を、なんで子育て世帯の財布から
出さないといけないんでしょうか?
まず、ランドセルは選択制にしましょうよ。
別に6年間ずっと使わなくて良いし。
体の成長に合わせて、安いリュックとかナップザックを
買い換えればいいし・・・
多分世界中でランドセル使ってるの、日本くらいだとも・・・
ランドセルって「一年生入学」の儀式みたいになって、
じいちゃん、ばあちゃんの財布の紐解きになってドンドン
価格も高騰しています。
あと、制服も高すぎですよね。
イギリスだと民間アパレルメーカーが価格競争してくれて
500円台のものもあるそうです。
「学校の制服、価格競争進む英国セットで500円台も」あるみたいです。
何で何万もするんでしょうか?
地元の洋品店を延命させるための措置のような気もします。
義務教育なんだから、教育関連費も無償っていいですよね。
鼻からチューブを入れたり、気管切開をしている「医療的ケア児」。
こうした障害のある子達が特別支援学校に行こうとすると、
「親が同伴で付いてきてくれたら、通学できますよ」と言われます。
親は学校で教育を受けさせたいと思うので、仕方なく一緒に通学します。
そして教室の端っこで、6時間座って待っています。
待機児童ならぬ、「待機親」です。
当然仕事は辞めざるを得ません。
だいたいの場合、母親が辞めます。
共働き家庭は、片働きになり、収入は激減します。
医療的ケア児家庭は、公共交通機関での移動がしづらいため、
車を持たなくてはなりません。
そうした費用も家計を圧迫します。
ひとり親だったら、生活保護しか道はありません。
医療的ケア児の介護に心身ともに負担がかかるのに、
我々の社会は更に経済的にも追い打ちをかけているのです。
これって、学校に訪問看護師が行けるようにして、
親の代わりに医療的ケアをしてあげれば、ある程度解決する話です。
でも、訪問看護は健康保険法っていう法律で「居宅(家)だけ」って
決められているので、それができないという話なんです。
法律ができた時に、医ケア児を想定されてなかったわけで。
そこを見直して変えていただきましょう!
「医ケア児も親同伴なしで学校に!」NHKニュースでも取り上げられました!
子どもの貧困対策法
2014年から施行された「子どもの貧困対策の推進に関する法律」
(以下、子どもの貧困対策法)では、このように明記されています。
第一条
この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって
左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが
健やかに育成される環境を整備するとともに、
教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、
基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、
及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、
子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。
このように、法律では子どもの貧困対策の責任は国や地方自治体、
つまり社会にあるとしています。
まとめ
みんなの声で貧困の子供達が少しでも救われる道が開けるなら
みんなで声をあげていきましょう!!
貧困問題はどの世代にとっても深刻です。
発達・成長過程にある子ども時代の貧困は、健康や学力など子どもに必要な条件が
経済的困窮によって奪われるという点など影響は大きく、子ども本人の人生だけでなく、
社会全体にも損失をもたらします。
人がつくった仕組みは、人が変えられる!
母子家庭、一人親世帯の状況は過酷です。
貧困率は50.8%(前回54.6%)で、母子世帯の82.7%が
「生活が苦しい」と答えています。
子どもと貧困朝日新聞デジタル
貧困を生み出す日本の仕組みの中で・・・
日々生活してゆかなければなりません。
貧しさの中でも母の笑顔があれば、子どもは明るく育ちます。
一魂こめて・・・